日本オーラルクリニック | 名古屋で受ける最先端のインプラント治療


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 私が、金属アレルギーについて興味を持ったのは、約20年前まだ大学院生だった頃、先輩が学位論文のテーマとして歯科金属と扁平苔癬との因果関係を研究していたことがきっかけでした。その材料及び方法は、口腔粘膜の扁平苔癬病変を試料として採取し電子顕微鏡による病変細胞の形態学的特徴と高精度金属アナライザ−による細胞内における水銀やパラジュウムなどの歯科金属の局在の有無の調査であったように思います。その後先輩は実験結果を論文にして学位を修得したことからある程度の知見が得られたものと認識しています。

 やがて大学院を修了して病院勤務が始まりましたが、そこで熱心な皮膚科医と出会い口腔外科と皮膚科のコラボレーションが始まりました。

 きっかけは、その医師からの掌蹠膿疱症の患者さんの口の中の歯科金属をサンプリングして欲しというオファーでした。分析の結果その成分は金、銀、銅、パラジウム、亜鉛等が含まれていている金銀パラジウム合金といわれるもので、我々が通称金パラと呼んでいるものでした。これは健康保険の歯科金属として当時も現在も最も多く使用されている合金です。

 それから、原因となる金属を特定するためにパッチテスト(特殊な絆創膏に被検金属塩の水溶液などを含ませたものを背中や腕などの皮膚に貼り反応を経時的に観察しICDRG規準にそって判定するもの:PT)を行いました。当時市販試薬はなく、大学の医局より調達したり、薬局の先生に頼んでその金属の塩から試薬を作って貰ったりして行った結果、銅とパラジュウムが陽性でした。その後患者さんの口の中の金属をレジンという非金属歯科材に換えたところ、2〜3ケ月後に軽快しました。この疾患の原因については現在も十分に解明されていませんが、頭頚部領域の慢性感染病巣が一般的に主な原因と考えられているようです。しかし、私の治療経験のように歯科金属が原因のケースも最近数多く報告されています。

 現在、日本での歯科金属は40種類前後が知られています。その中で水銀、金、パラジウム、銅、白金、コバルト、インジウム、イリジウム、亜鉛、すず、ニッケル、クロム、などによるアレルギーがよく報告されています。そしてもっとも報告例の多い金属は水銀で、1928年Fleischmannの報告が最初です。現在もアマルガム(水銀と他の金属との合金の総称で、歯科材としては成分水銀50%、銀35%、すず9%、銅6%、亜鉛の合金。全米で廃絶が進行中。)として健康保険適用され使用されています。

 治療法として、十分な問診後、歯科金属の試薬でパッチテストを行います。結果が出たらアレルゲンとなる金属を除去して行きますが、陽性反応が出ても必ずしも臨床症状の原因とはいえないので皮膚科や内科などの専門医と連携をとりながら慎重に行う必要が有ります。また、お口の中の金属の溶出傾向を調べるDMAメーターという器機もあり、まずこの器機を使って溶出傾向を調べ溶出傾向の強い部位にターゲットを絞って問題の金属を除去します。

 つぎに、レジンなどの非金属系の修復物に交換して行きます。その後症状の変化を定期的(最初は一ヶ月毎)に観察します。1年近く経って症状が改善されるケースも有るので観察期間の見極めが大切です。

 症状が改善され歯科金属アレルギーの可能性を確認できたら、セラミックやハイブリッドセラミックなどの非金属系の半永久修復物と交換し、口の中をメタルフリーの状態にします。(ただし、必ずしも総べて非金属材にすることはなく感作が認められない歯科金属は使用することもできます。)

 その後、メンテナンスに入り、歯科治療が必要となった場合は、アレルゲンを含まない材料で修復します。








金属アレルギーが原因の疾患は?

接触性皮膚炎が代表的ですが、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、アトピー性皮膚炎などがあります。口腔内では扁平苔癬、口内炎、口唇炎、舌痛症などであり、歯肉の着色も溶出した歯科金属イオンの刺激によりメラニン細胞が局所で活性化され色素沈着したもので広い意味でアレルギーの1症状と考えることができます。


パッチテストはどこでしてもらえるの?

皮膚科やアレルギー外来が有る歯学部の付属病院など限られた施設を受診する必要が有ります。電話で予め確かめるとよいでしょう。この検査では、試薬の含まれた絆創膏を背中や腕に貼り2日目、3日目、7日目に経時的変化を観察します。さらに、変化を認めた試薬に絞って再度テストをしてもらうと精度が上がります。また、入浴制限が有りますので汗が多く出る夏場は控えた方がよいでしょう。ただ、パッチテストは有効ですが決して万能ではありませんのでくれぐれもこの点は知っておく必要があります。


他の治療法はないの?

治療法としては原因であるアレルゲンの金属を除去すること以外にありません。しかし、金属を除去してもすぐに症状が改善されることは稀です。その間対症療法としてステロイド外用剤や抗ヒスタミン剤を投与します。
 ここで、注意になくてはならないのは、ステロイド外用剤には非常に強力なものから穏やかなものまであり、症状にもよりますが、穏やかものからのご使用をお勧めします。


セラミックやハイブリッドセラミックは保険が利かない!

保険の給付外で自費診療となります。治療に入る前によく医師と相談をすることをお勧めします。オールセラミックのクラウンは1本10万円前後、ハイブリッドセラミックはそれより数割安価になります。ただ、セラミックは審美的にも優れていますが、金属のように粘りがなく破折することがあること、ハイブリッドセラミックはレジン系でまた別のアレルギー(レジンアレルギー)を起こすことがあることも知っておく必要が有ります。


金属アレルギーは誰にでも起こりますか?

金属アレルギーは誰にでも起こる分けではありません、あくまで特定の方に発症するものです。このことをよくご理解下さい。


どんな金属がアレルギーをおこしやすいですか?

水銀(猛毒で単独での使用はありません)、ニッケル、クロム、コバルト、パラジウムなどです。1984年の東京での調査では20%の方が水銀に感作しているとのデーダがあります。